便宜的に65歳以上の人数が占める割合が多いことを高齢化といっている、ないしはそれをひとつの指標にしている。

国土交通省国土政策局国土情報課 国土数値情報 1kmメッシュ別将来推計人口(H30国政局推計)をもとに作成
図1は1km平方に区切った地域に、65歳以上の人数の割合を示している。青いほど割合は低く、赤いほど割合が高い。つまり、赤いほど高齢化が進行しているということになる。
「人口分布からみる日本」に載せた単純な人口の分布と比べてみるとその差は、予想通り、というべきか。見事に人口の多い地域と少なかった地域が反転して赤く染まっている。

国土交通省国土政策局国土情報課 国土数値情報 1kmメッシュ別将来推計人口(H30国政局推計)をもとに作成
東京、名古屋、大阪から遠ざかればすぐさまレッドゾーンに突入である。首都圏に数えられる千葉県が赤、青折り混ざっているのが興味深い。
ところで、この図で重要な事は、単純な人口密度(というのは居住人口を市区町村域の面積で除した値)ではなく、1km平方ごとの比較的に現実的な数値を示しているということである(それゆえ何ら色がつかない部分も出てくる)。

国土交通省国土政策局国土情報課 国土数値情報 1kmメッシュ別将来推計人口(H30国政局推計)をもとに作成
とりわけ気になるのが中国・四国地方。
鳥取・島根、徳島・高知という参議院合同選挙区、通称合区にもなっている県が所在する地域である。臨海部を除いて、ほとんど赤、つまりは65歳以上の方が60%以上を占める領域ということになる。まともに年金制度が成り立つわけがない。
老後に2000万円が必要だの、報告書を受け取らないだの。そんな事をいっている場合ではない。
ところで、中国山地は低山だからだろうか。他の山間地域と比べて人が住む領域が多い。特に山陽。未来への可能性は潜んでいるはずである。